sturgis
今年の初めに嬉しいニュースがアメリカの友人からKohの許へ届きました。彼の職業は写真家で、2019年のスタージスでも、とても親切にしてもらった。
「2020年のスタージスでジャックダニエルとインディアンモーターサイクルから君達のバイクを招待したいって!」
うっそーーーーん!?と飛び上がって喜びましたが、そのあとの世界の状況は皆さんもご承知の通り。

首が床に落っこちるんじゃないか?てくらいガックリきました。

昔から、病は気から、と言いますが、友人から「招待を受けていた今年の展示会は現実的に考えるのは難しい」というような丁寧な手紙を貰ってしばらくして、Kohが生まれて初めて虫歯になった。病院嫌いが一目散に歯医者へ飛び込み治療してもらった。歯の痛みから解放されたと思ったら次は生まれて初めてのギックリ腰になった。笑えるけど笑えない、ほんとの話。

短い人生、いろーーーんなことが起こります。
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V22la...


前回逢ったときに、「次に来る時は絶対の絶対にうちに泊まってってね!」と言ってくれていたA. 「ねえ!いつまでこっちに滞在するの?」と満面の笑顔で聞いてくるAに、Kohが明日日本へ戻ることを告げると、「f●ck...」と言いながらうなだれていた。今まで生きててこんなにも優しいf●ckは初めて聞いたよ!とKohが笑っていた。Aは「ねえ本当に明日帰っちゃうの?それまじ?」と私にも確認しては同じ答えを聞いて何度もがっかりしていた。Aが淋しそうな顔をするからこっちも淋しくなってきちゃう。
i came to my favorite place.

心が透き通っていて、独自の世界を決して押し付けることなく親切に教えてくれる。まるで詩のような美しい手紙や、普通だったら自分だけの物にしておきたいような宝物をプレゼントしてくれるような、そういう人。
生まれも育ちも日本だし、こっちに親しい友人が居る訳でも何でもない私達が、来るたびにこうして家族でもない人たちに親戚のように迎えてもらい一緒に笑うことができるって、本当に本当に幸せなことだと思う。
meet people you love. that is so happy.

しびれちゃう新作を発見。
cooooool.


ほんのこないだまでラピットシティで一緒に過ごした私達だけれど今日はLAのダウンタウンで共に時間を過ごし、明日の早朝にはオークランドへ向かうFと、日本へ戻る私達。それぞれがそれぞれの場所でそれぞれのやるべきことをやる。そして、また逢う。ありがとう!またね!!
see you soooooon!!!
今回のスタージスの旅は、試練・試練・試練の連続でした。よくぞここに無事辿り着けたもんだ、と今になっても頭と心が冷や冷やする出来事に襲われまくった呪われた半年間だった。とにかく途中いろいろあったけど一番肝が冷えたのは、最高のコンディションでライドインを目指し調整を続けていたKohの目の前で(アメリカに送る一週間前)スピードスターのエンジンが燃えた時だった。KohのTシャツの片腕部分と伊達君の左足も燃えたけど心までは燃え尽きなかったあの日。執念でエンジンを蘇らせ見事な走りを魅せつけたスピードスターを木箱に入れて空港に運んだ。だがしかし呪いはまだ続く。飛行機が飛ぶ前日に木箱に使用した木材がアメリカでの検査に通らない可能性が出てしまい、空港からまたスピードスターを持って帰りその日のうちに木箱を作り直しスピードスターを入れてまた空港へ持ち込んだあの日。嗚呼、思い出すのも辛い。
オートバイというものがあるからこその地獄と幸福。実際こんなこと言っちゃいけないけど、別にやってもやらなくてもいいことだ。わざわざこんな挑戦をしなくても日常の仕事をこなしていけば別に食うに困らないし、きっとそれなりに幸せを感じて暮らせるはず。じゃあ何でこんなこと続けているのか。何でだろう?(笑)
オートバイに携わっていなかったらきっと経験しなかったであろうすべての時間に感謝しながら、そしてどんな困難にも屈しない精神と愛で一緒に乗り越えてくれた仕事仲間に感謝しながら、さあ、私達の汗と涙の結晶である大好きなスーサイドへ帰ろう。
一緒に旅をしてくれた自称WTRに感謝と愛を込めて。
hole in the heart...
旅のはじめは野生の鹿や馬に喜び、いつまでも続く地平線に感動した。
hello!

だがしかし、その喜びも感動も続かなかった。だって、この景色はどこまでも続くし野生の動物なんてどんだけでも居るんだから。Kohなんて、ねえこんな場所で誰がこんなにいっぱい動物を放し飼いにしてるんだよ?なんて言ってる。いやいや、これを野生動物と呼ぶのだよ。
long.....

とにかく続く、続くんだよ、この景色が。
long.....

なんかもう、人の住む場所に帰れるのかな?と心細くなるくらい空も雲も広い。
long.....

途中、大きなT字路があってそこを右に曲がればソルトレイク、左に曲がればラスベガス。右に曲がって塩の大地を見てみたかった。ちょうどレースが行われていたから、それらしい素敵なライダーとマシーンにすれ違ったりもした。憧れる気持ちはあるが用事がないので左に曲がってLAを目指した。青や緑だった山や大地が赤や橙色に変わる、これを二日間繰り返したらLAに辿り着けた。正確には青や緑だった景色が赤と橙に変わってしばらくすると、ドッカーンと突然ベガスが出てきた。キラキラしてるけれど美しいとは思えなかった。あんなにも続いた大自然が一瞬で不自然な場所になったからだ。人間っていうのは時々とんでもないことをしでかす生き物なんだな。
long long way.....

とても急いでLAに来た理由は2015年にバートザルツフレンで出逢った友達が偶然LAに滞在しているのを知ったからだった。バードザルツフレンの会場では、ほんの少しの言葉を交わしただけだったのに私達はとっても仲良くなって、そのあとドイツや日本で何度も逢おうとした。けれど空港がストになったりKohがインフルになったり私が貧血おこしたりして逢えなかった。そんな中、ドイツに居るはずの二人が明日の午後までLAに居ることが分かって私達はトラックに飛び乗ってラピットシティから文字通り飛んで来た。2100キロも離れた場所で約束したから逢えなくても仕方ない、でも行けるところまで行ってみよう、そう願いながら走り続けたら逢えた!嬉しくて飛び上がって抱きついて鼻先がつーんと赤くなった。
Kohがバードザルツフレンで出会った別の友達(68歳の大先輩イギリス人)Gから「人生は短いんだよ、だから一週間に七日も働くのはやめなさい」と言われて私の耳元で「このじーさん何も分かっちゃいないぜ」と内緒で言ってたんだよ、と私がAとRに面白おかしく話すと、とっても真面目に、そして優しい表情で、「Kohはさ、そうやって休みなく働いてることが幸せなんじゃないのかな。だってそんなふうにしてまでもバイクの側にいたいんでしょ?眠ることも遊ぶことも勿体無いって思えるほどバイクが好きなんでしょ?だったらバイクから離れることはKohの幸せではないってことだよね。他人には理解不能なことかもしれないけど、だったらそれこそがKohの一番の幸せなんだよ」とAが言ってくれた。普段分かっていることでも納得していることでも自信を持って行動していることでも、友達にこうして改めて言ってもらえることで、どれだけの自信と勇気と力をKohに与えてくれたことだろう。出逢えたことに感謝と意味を感じずにはいられなかった。
心もお腹もいっぱいになって、Rと自称WTRと私は日本での女子会の約束をして笑顔でバイバイした。実は少し涙ぐんじゃうバイバイとハグをしたのだが、その後帰る道がまさかの同じ方向だった、という私達らしいオチがあって、さっきの感動的な別れは何だったの?と皆んなで大笑いしてバイバイ出来た。ありがとう!また逢おうね!

バタン君とキュー君。バタン君は靴を履いたまま眠り、キュー君はモーテルに一巻だけ置いてあったキャプテン翼の続きが気になって眠れない、俺は日本に帰ったら全巻買い揃えるぜ、と言いながら眠った。明日はbill wall leatherに向かいます・・・
continue...
shooters images...
翌日の美しい朝。
beautiful morning.

なんとこのような美しい場所に撮影スタジオがあるとは!
there was a photography studio in the beautiful nature!!
.



言葉では何も説明していないのに、撮影してくれた彼等はKohの頭の中が全部見えているのかな?と不思議に思うほど、Kohのカスタムを理解していた。これにはKohも大変感動していた。その彼等の理解と写真の素晴らしさに涙が溢れて仕方なかった。
it was great photoshoot time.

撮影が終わってから彼等の自宅に招いてもらい、美しい部屋の中で、美しいバッファローと美しいスー族の話を聞いた。美しい写真を撮る彼等は心も美しいのであった。
their beauty is where Buffalo heard he is and bear Butte is a holy site for American Indians.
they were beautiful in work and heart.


ここに来て彼等に出会えたことが本当に幸せだった。声をかけてくれて有難う!またお逢いしましょう!
thank you for the wonderful shoot!! thank you shooters images!!!
さあ、いよいよ2100キロ離れたLAに出発しなくちゃ。そしてLAでも信じられない奇跡が私達を待っていてくれました。この話、もうちょっと続きます・・・
leave for LA. long long journey... continue...
thank you and goodbye...
さあ、帰ろう。
let's go home.


buck cherry!!!


それぞれに会場を走り去る皆の後姿を見て感じたことがある。走る、走らない、そういう理屈抜きにして、カスタムバイクってのはやっぱり地面を走って完成するんだって。地面と一体となって、そこで初めて完成するものなんだって。造形、技術、構造の素晴らしさとアイデアが作り手によって形となり地面を力強く走る姿、これこそがカスタムバイクの美しさなんだって、改めて思ったんだ。
motorcycles are beautiful when they are running.

どこへ行っても長居は無用のKohが次に向かうは、ここから2100キロ先のLA. その前にちょっと寄って欲しいな!とお願いされた場所があったので寄り道するのですが、そこが我々の想像をはるかに超える美しい撮影スタジオなのでした。続きます・・・
to be continue...