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Suicide Customs inc

Date : 2018年10月02日

それはまるで流れ星のように






すっかり日も暮れた。もう外は真っ暗。約束の時間はとっくに過ぎてる。


Kohが言う。「勝つことにこだわりすぎると必ず危険な方向に行く。俺はそれは避けたい。このままエンジンが掛からず失格になったとしても、もうあと一ヶ月早く取り掛かっていたら、なんて考えるのは止そう。たとえ一ヶ月早く取り掛かっていたとしても、それが二ヶ月でも三ヶ月でも、結果は同じだっただろう。これが俺たちの今の実力ってことだ。時間は関係ない。足りなかったのは時間じゃない。だから無理やりにでも飛行機に載せてドイツへ送り込むということは今回はしない。そういう覚悟でいてくれ。」


何が何でもあきらめたくない勝ちたいそのためにはどんなことだってする、何かに挑むってそういうことなのかと思ってた。もしかしたらそういう世界もあるのかもしれないけれど、Kohの中の勝負はそうではないようだった。それを知って私は嬉しかったし、安心した。食べることも眠ることも、普通のなんでもない時間も惜しんで人生をオートバイに捧げてきた。これが正しい道だったのか、他に道はあったのか、それは私には分からない。わかっていることは唯の一つ。勝つことに執着しすぎて自分を見失うような心でなくて本当に良かった。美しい精神のままカスタムに挑む姿を見せてくれてありがとうね。ここで、こういう空気の中で、そういう覚悟をしているあなたは立派だし勇気のある人だと誇りに思うよ。
このエンジンは必ず掛かる。そしてスピード・スターは必ず走る。ここにいるみんなの前で必ず。涙がこぼれてこぼれてスピード・スターが佇むはずの木箱の中で泣きながら待った。




するとしばらくしてエンジンがかかり、ゆっくりと動き出し、暗闇の中でしっかりと走った。流れ星のように夜空の中を美しく光って、Kohを乗せて走った。時間も実力も足りていたんだ。きちんと足りていたんだよ。



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ぐるりと大きく回って戻ってきた!真っ暗だけどきちんと戻ってこられた。すぐに動画をNイルに送る。そしたらすぐに返事が来た。「ずいぶんと真っ暗じゃないか!でも君達のやったことは充分に伝わった。合格だ。ケルンで待ってるよ!」









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