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Suicide Customs inc

Date : 2022年01月

昼間に鳴くフクロウ長生きツノガエル





スーサイドは私の名前と同じ町にある。十数年前、車がやっと二台入るかな?くらいの小さな場所からこの場所に移ってきた。静かな場所で静かにバイクを創りたかったKohが見つけたこの場所は最初、こんな広い倉庫を借りて大丈夫?というほど広くて私達は希望と期待に胸膨らませていたけれど、心の中は怖くて仕方なかった。バイクのカスタムなんかでここの家賃を払っていけるのかな?私達はご飯を食べていけるのかな?この先のことが全く分からなくて緊張したけれど、もう借りちゃったし勤めていた会社も辞めちゃったし。ノンキな私の隣で、もう後戻りできないKohの思いは如何ほどだったんだろう、、、と今でもあの頃のことを想い出すと胸がギューッとなる。その日から今日までKohはスーサイドの入り口のドアを閉めた日は一日もありません。

私が「少年の部屋」と呼んでいたKohの寝泊りしているスーサイドの中に作った小部屋はやがてプリズムアンティークスという場所になって、最初は広すぎて怖かったこの場所は工作機械だらけの狭くて狭くて仕方のない場所に変わっていき、もうバイクリフトを並べる場所もなくなりました。





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そこでスーサイドから歩いて5分もかからないこの場所に、もういっこスーサイドを作ることにしました。私達にとっては一世一代の大きなこと。縁起だって何だって担げるものは全部担いで始めたい工事なのに、当の本人は「地鎮祭ってなんなの?そんなの海外で聞いたことない。運動会じゃあるまいし何で紅白の垂れ幕ぶらさげなきゃいけないんだよ?俺はやんないよ?どうしてもやりたいならそっちで勝手にやってくれ。俺は行かない」と言い張って、まさかの地鎮祭もやらずに工事が始まった。




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工事が始まって数日した頃、工事現場でいろいろ確認しなくちゃいけないことがあって忙しいKohより先に私が行った。「すいませ~ん、おつかれさまで~す。今日は宜しくお願いしま~す~~」いつものようにヘラヘラしながら建築会社の人たちと他愛もない話をしていると、胸ポケットにレッドブルを突っ込んでタバコを吸いながらKohが登場。もうね、皆さんがドン引きしている空気が凄かった。うんそーだよね、今どきタバコ吸いながら歩いちゃダメだし、ていうかその前に見た目もアレだし、、、現場監督のKohを見たときの顔が忘れられません。




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どんどんどんどん地面が掘られて土が山盛りになっていき次から次へとダンプカーが到着し土を積んで運んでいく。あー良い土だなー、そんなことを考えながら寒いけど綺麗に晴れ渡った青空が目に沁みる。




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現場では親方らしき人と外国人と思われる男性と最終学歴は中卒っス!て感じの男の子が基礎の工事をしてくれていた。だ、だいじょうぶなのか?この人たちに建物の一番大切であろう基礎を任せてしまって、と凄く失礼だけど本気で心配になった。だけど、きっとこの工事を請け負ってくれた建築会社の人たちの方がKohを見て心配になったであろう。だ、だいじょうぶなのか?この人(Kohのことです)から仕事を請け負ってしまったけどこの人ホントに工事代金払えるのか?て思われたと思う。うん私なら絶対そう思う。




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というわけで、工業高校で寝ながら受けても絶対落ちないと言われている溶接の試験に落ちて担任を驚かせた伊達君と、小学生でも持ってる英検4級の資格しか持ってない私と、スーサイドカスタムーズと愉快な仲間達と共に、何度もすっ転んでは立ち上がり立ち上がってはすっ転びながら働いてきたKohの、もういっこの方のスーサイドカスタムズ(別の名を自慢箱と呼ぶ。名付け親はKヨノッチ)が夏には完成予定です。

















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